晩成を汚すな!
人生にはいくつかの節目がある。
私もその時々に悩み、もがきながら生きてきた。
仕事を決める時、結婚、独立、子供を持った時、そして子供の旅立ち、その間いくつかのトラブルもあり、迷いもあった。
しかし大切な事は、生きているまぎれもない事実への確認と、生きながらえることのすばらしさにいつも感動しながら生きてきた気がする。
大切なことは、同じ日は一日もないということであり、だからこそ今日の一日を精一杯生きねばならないということであった。
そしてさらに大切な事は、今と、そしてこれからを、いかに生きるかであると思う。
私一人が存在しているのではなく、いろんな人の力によって支えられて生きているからこそ、私は孤独であるわけではないということである。
その為にもこれからをどう生きるか、いつも考えるのである。
坂村真民先生の最晩年の詩に感動を覚える。
「しっかりしろ しんみん」と自ら鞭打って、「七字のうた」がある。
「 よわねをはくな
くよくよするな
なきごとをいうな
うしろをむくな 」
私は、これから晩成期に入るが、まだまだやることがあり、やり残した事も多くある。
「晩成を汚すな!」
かつて、私の師に言われたことばである。